はじめたら半分成功!
中学生、さらに小学生であればなおさらですが、勉強法と言いますか、問題集や参考書のおすすめを聞いてくる生徒は少ないです。
これが高校生くらいになると違ってくるようです。
「先生、俺、早慶上理レベルねらいたいんだけど、青チャートで大丈夫ですか?」
「東大ねらうんなら、問題集どれやればいいんですか?」
「予備校どこ行けばいいっすかね?」
こういう相談に乗ることを商売にしている塾もあるくらいですから、これらの質問のニーズは一般的に見ても高いのでしょう。
ただ、そういうことを聞きたがる人ほど、たぶん「ダメ」です。
何をやる前から危険回避をしているのか?
つべこべ言わずに今すぐに始めなさい!
・・・いいからやれよ!
私はこう言いたくなってしまいます。そんな情報収集をしている暇があったら、問題集1ページできただろう、今日学校でとってきたノートを読み返して復習する時間があっただろう。
支度を全部整えてからでないと始めない。もっと言えば、整えてもらってからでないと始められない。大人になってからこういう人は苦労するでしょう。親の管理下を外れ、自分で大人たちの中で認めてもらうことができるか、やるじゃないか、と評価してもらえるのか。
塾や予備校で、先生から指示された課題を黙ってこなしていく。
親がそこにおカネを出すのは、そうさせた方が上に行ける確率が高まると思えるからなのでしょうし、そういう思いが多くのご家庭にあるから、我々のような業界が成り立っているわけなのですが、本当にそれでいいのでしょうか。
塾の先生をやらせてもらいながら、日々思うことなんですね。
さらに書くならば、「先生、この問題出ますか?」「これ出ませんよね。」
こういうことを言ってくる生徒はもう・・・ダメですね。
定期テストも含め、受験勉強のやり方の王道は「穴を作らない」ことです。これをできる限りやると同時に「得意分野、得意科目をとにかく伸ばす」こと。この2点がやはり王道になるでしょう。
どれをやればいいとか、どれはやらなくていい、という話はこの王道である「穴を作らない」という命題に全く反した考えです。
野球に例えれば、あなたがバッターでチャンスの場面で打席に立っているところを思い浮かべてください。
そこで、監督やコーチに「カーブは投げてきませんよね。」とか「ストレート狙いでいいっすよね?」などと聞きますか?もっと言うならば、「俺、カーブが来たら打てないんでカーブが来たらお手上げです。」なんて言えますか、ということなのです。もちろん、1球ごとの配球を読みながら対応すること自体は、打撃する側としてはヒットを打つ確率をあげるために大いにやればいいことなのですが、対戦相手との勝負の場面で「言い訳」がしたくなる、しておきたくなってしまう考え方といいますか姿勢といいますか。。。。こういうバッターは、少なくともチームの主軸を任せられるようにはならないと思います。
今、生徒たちは主軸を任せてもらえるように、あるいはそこまで中心的バッターではないにしてもレギュラーメンバーに入れるように努力をしているわけですが、その毎日に一番大事なことは、「まずは始める」ということだと私は思うのです。
エラーをしてしまったら、守備練習をするでしょう。体力が足りないと思ったら、ランニングをするでしょう。勉強も同じです。
野球の例えが長くなりましたが、まず始めてください。受験生で秋になったこの時期になってもいまだにスイッチが入らない、つまり始めていない生徒さん。何か、迷いがあるから始められないのかもしれませんが、目の前にあるもので構いませんからとにかく手をつけて行きましょう。
それさえできれば、そこから次の日の課題が生まれるはずです。何もやらない人には何の課題も生まれないのです。このブログに何回も書いていることですが、勝利への近道は「先手必勝」です。
もう10月になろうとしているこの時期。先手必勝どころかもうすっかり後手後手になってしまっていると言わざるを得ません。しかし、まだ今日から始めれば、始めないよりはずっとマシです。
あれこれ迷うことは多々あるでしょうが、考えている暇があったらまず、やりましょう。動きましょう。やりながら、動きながら軌道修正をしていけばよいではないですか。。。。