本物に触れる意味。
最近、名門校と呼ばれる学校のユニークな授業を紹介している本を読みました。具体例はここでは書きませんが、いずれも東大をはじめとする難関大学に多くを合格させている学校です。
これらの学校はもともと優秀な生徒が入学しており、勉強ができる生徒たちばかり。私はこれまで、名物授業と言われているものは、生徒が優秀だからこそ許されているのだと思っていました。
しかし、その本を読み、名物授業や名物行事の根底に流れるものが分かったような気がしました。
私自身はそのようなユニークな校風とは無縁の公立の学校にしか通ったことがないのですが、名物先生と呼ばれる先生はいらっしゃいました。しかし、教科書をきちんと進めてくれないデメリットの方が大きかったように記憶しています(-_-;)。
今回、本に紹介されている例に共通項を見つけるとすれば、生徒たちを本物に触れさせ、本物を動かせたり、本物を育てたりする、ということ。園芸、音楽、運動、遊び・・・・。敢えて分類するならばこれらのキーワードに分けられるであろう様々な取り組みですが、要するに、机上ではなく、本物を扱って現実というものを考えさせているということではないかと思うのです。
机上と現実の違いとは何でしょう。
それは、「思った通りに行かない」ということ。
算数の文章題「まちこさんはケーキを5個買い、ひろこさんはケーキを8個作りました。ケーキは合わせて何個になったでしょう。」
この問題の答えはもちろん5+8=13ですね。簡単、簡単!
ところが、これが現実になるといろんなことが起こります。
ケーキを買ったけど、家に戻るまでに箱を落としてしまい、食べられるものではなくなってしまったとか。
ケーキを作ったのはいいが、砂糖と塩を間違えてまずくて食えたものではなかったとか。。。。
これが机上と現実の違い。種を100個撒いたら、当然100個の花が咲くのが机上の話。
でも、現実には100個の芽が出るかどうかさえ怪しい。ましてや花が咲いて実がなるところまで行くのは、半分もないのかも。。。。
このように現実・本物・実物・リアルはとっても難しいのです。
だからこそ直接触れるなどして学ぶ価値があります。
学校のテストはこれまで、机上のことを覚えたり計算したりすることばかり問われてきました。
しかし、学生から社会に出ればそんなことは半分も役に立ちません。いや、役には立っているのですが、習ったとおりそのままスコンと当てはめられるようなことはとても少ない。
本物に触れる。現実と向き合う。この意味は「思い通りに行かないことをどうやってさばいていくか。」ということ。これを学校で教えてくれるなら…。行く価値ありますよね!
本に掲載されたような学校とは言いませんが、頑張って勉強して、本物に触れさせてくれるような教育を重視する学校を目指しましょう。
実際の人間の気持ちや心も、本で学んだように簡単に思い通りになればね。。。。
これが最高に難しいですね。。。
さいたま市北区宮原町の個別指導塾WakeUpでした。