ほめればよいのか?
子供の育て方、しつけ方、教育論。ご父兄に共通する悩みかと思います。
そして、教育評論家、子供を難関大に全員入れた親、偏差値30上げて有名校に生徒を入れた塾の先生などなど、多くの方々がこの手の本を書かれています。何冊かお読みになられたお母様もいらっしゃることと思います。私も職業柄何冊か読ませていただいております。
全くもって同一という意見はありませんが、その多くは「褒めて、褒めて、褒めて」と言っているように思います。これって正しいのでしょうか?
実は私も塾では「褒めて」います。でも、それが正しい生徒への接し方なのか、疑問もあります。今日はその一部分を書いてみます。
「うわあ、よくがんばったね!また100点だ。すごいなー。。。」
と褒めたとします。これを言われて気分を害す生徒はいないでしょう。
まずはうれしいという感情が湧くはずです。
でも、その次が重要です。生徒によって「うれしい」のあとに思うことに違いがあるように思うのです。
というのは、
①「先生に褒めてもらってよかった。また褒めてもらいたいな。もっと頑張ろう!」
②「うれしい。でも、次は100点取れるかな?取れなかったらどうしよう。」
大きく分けてこの2通りがあるように思うのです。
「褒めて褒めて褒めて」という論者はおそらく①を想定しているのだと思います。
褒めてもらうのはうれしいものだから頑張ってまた褒めてもらおうという気持ちが湧くはず。
だから褒めてあげましょうと考えている。
しかし、②を思考する生徒はちょっと違うのです。もちろん「頑張ろう」とは思うのですが、褒めてもらうことに主眼が置かれる。その結果「守り」に入るのです。
では、「守り」とは何を指しているのでしょうか?
それはまず宿題を出すときに表れます。①の生徒は宿題を何ページ出してもやってこようとしますが、②は自分が確実にできると思える量の宿題しかやりたがりません。怒られたくないからです。
ある子育て本の中に、褒めると次の課題に簡単なものを選ぶようになるとの実験結果が書かれていました。
テストをして100点を取った子供に次のテストを選ばせたところ、より簡単なテストを選んだ子供が多くを占めた・・・。
「褒められた。」
「また褒められたい。」
「100点を取ったから褒めてくれたんだ。」
「だから100点取れそうなものにしよう。」
1教科だけ得意な科目があるとそればかり勉強するようになるのも、この思考に似ていると思われます。
いかがですか?なんでも褒めればよいわけでもなさそうです。
でも、私はこれからもおそらく褒めることを柱に指導していきます。
宿題は本人の意思ではなく、私から見て「最低限必要」と思われるものを出すからです。
宿題をやってこないなど論外です。
あっ、褒められたあとの思考には③もあります。
③「褒められた。あー良かった。しばらくゆっくりしよう。」
この場合ですが・・・緩みます。。。。果てしなく緩みます(笑)。
じゃあ褒めなければよいのでしょうか?
またの機会に続きは書くことにしましょう。
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