足元を固めもしないで。
社会や理科がわかりません、と平気で言ってくる生徒がいます。
中でも社会科がわからないという意味が私にはわかりません。
「日本で一番高い山は?」
「埼玉県の県庁所在地は?」
「江戸に幕府を開いた人物は誰?」
「日本の憲法の名前は?」
これくらいなら、おそらく全員わかるでしょう。
「ナスの生産高日本一の都道府県は?」
「ジャマイカの首都は?」
「江戸幕府第9代将軍の名は?」
「イタイイタイ病の原因となる物質を川に流していた企業名は?」
これらはほとんどの人がわからないでしょう。
でもわからなくていいのです。このような問題はまず出されませんから。。。
社会がわからないという人は、上記問題後半の4題がどれだけ無駄な知識であるかもおそらくわからない。
教科書をしっかり読んでいないからです。教科書を読んでさえいれば、何が強調されているのかわかるはずなのに・・・。
そしてこういう人に限って、問題を解いてみては「わからなかった。」「できなかった。」と言います。
教科書もろくに読まずに、問題集やワークが解けるわけがありません。社会科は難問と言われる類を除けば、多くが知識を問う問題と資料を読み取る問題で構成されます。
特に知識を問う問題については、その問われている知識がなければわかるはずもありません。
まずはインプット。これをやらずにアウトプットに臨むことによって、
「わからない。」「見たことがない。」「聞いたことがない。」そして
「社会は難しい。」「社会が嫌い。」となる。
教科書(+ノート)を読めばいいだけなのに。
・・・典型的に勉強がわからなくなるパターンですね。
しかも塾などでは、英語や数学を中心にやる場合が多いですね。社会は、覚えさえすればいいという見方からか、いつでもできるとして後回しにされ、自主的に教科書を読んだり復習したりしない人であればあるほど、置き去りにされがちになります。
社会科だけでなく他教科についても言えることですが、まずは教科書に書いてあることを頭に刻み込まれるまで読みましょう。思考力・表現力・判断力・・・そういった高いところを養う前に、まずは覚えましょう。高い偏差値を取れる生徒は、やはりこの基礎的な知識をしっかり頭に叩き込んでいます。
その先、例えば偏差値70と75では、まさに思考力・表・・のレベルで違いが出るでしょう。
しかし、65以下であれば、基礎知識の量と正確さの差と言っていいと思います。
教科書も読まずに「わからない」というのはもうやめましょう。
「わからない」という前に教科書を穴が開くほど読んでください。
これをやれば「わからない」と嘆くことは、ほとんどなくなります。
足元から固める。案外これが近道だったりするのです。思うように成績が伸びないと思っている人は、まずこのことを実行してください。必ず効果があるはずです。
ただし、いつものように念を押しますが、「穴が開くほど」読むのですよ、1回読んで「読みました。」では何も変わりません。あなた、1回読んですべて頭に入るほどの天才じゃないでしょう?
・・・足元を固めるってことはそんなに簡単ではないのです。
ですから、時間を確保せよというのです。
勉強時間を、スキマ時間も含めとにかく増やしていきましょう。
そこのあなた、また、ゲームですか?ラインですか?まだアニメなんか見ているのですか?・・・・