意味が分かれば楽しくなる。

意味が分かれば楽しくなる。

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最近の話です。ことわざのテストがあるという生徒がいました。

100を超えることわざを片っ端から覚えなければなりません。塾でも対策テストを用意して何回かやらせたりし、がんばって覚えていきました。正解率は初めのころは半分強くらい。これらを短期間で全部覚えるのは無理だと思いました。その後、一旦ことわざのテストは終わったというのでこのことは忘れていました。

 

しばらくたち、2学期中間テストでもことわざが出されるというので、直前の授業で急きょ確認をしてみることにしました。

 

するとどうでしょう。50問は出したと思いますが・・・全部正解です。

人の好みはさまざまであることは?     蓼食う虫も好き好き!

耐えて待てば必ず良い時節が到来することは?   待てば海路の日和あり!

知識としてわきまえていても実行が伴わないことは?   論語読みの論語知らずです!

 

「すごい、よくここまで完璧に覚えたね!」 当人の努力の成果にほかなりません。私はいたく感心し、素直に褒めました。

 

それにしても、いったいどうやって覚えたのだろうかと思いながら雑談をします。

「苦労せずに利を得ることは何だっけ?」「それは、濡れ手で粟でーす!」と当然即答。
「じゃあ、濡れ手で粟ってなんでそういう意味なの?」「えっ?・・・分かりません。」
「そもそも粟って知ってる?」「うーん・・・」「粟というのは穀物の一つでさ、まあ米と同じようなものだよ。今は一般に食べたりしていないものだからわからなくても仕方ないけど。昔はこれを食べてたんだよ。」
「ふーん・・・」「じゃあ、家にお米があるだろ。普通にお米をすくったらどうなる?」「すくう?・・・」「すくっても手にはつかないよね。」「はい。」
「じゃあ、濡れた手で触ったら?」「手にくっつく。」「そうだね、だから濡れ手で粟っていうようになったんだよ。」「ん?」「手が濡れていただけで、米が手につく、つまり何もしなくても米が手に入っただろ?」
「あー、そっかー。」「だから、苦労しないで得をするようなことを濡れ手で粟というようになったわけ。・・・」

 

これだけ完璧に覚えていたのだから、きっと字面だけでなくことわざの由来なども勉強して覚えたのだろうと思ったので聞いてみたのですが、そうではなかったようです。でも、やみくもに覚えるより、由来や背景を知れば頭に入りやすくなりますし、勉強していて楽しくなるはずです。

 

漢字を覚えるときもそうですが、その字の成り立ちや意味まで知ることは大事なことです。しかし、残念ながら学校ではそのあたりをほとんど教えていないのです。読みと書きだけ。。。。

 

「漢字〇〇ページから〇〇ページまで覚えてこーい。」なんて生徒にとって楽しくないに決まっているではありませんか。こういうところにもっと時間をかけてもよいのではないかと思うのですが、皆さんはいかがでしょうか。

 

 

 

 

 

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